呼吸器の病気

慢性気管支炎 / 喘息(ぜんそく)

気管支の慢性的な炎症により咳や呼吸困難を起こす病気で、主に中高齢で発症します。猫の場合は慣習的に喘息という診断名が用いられています。

【症状】

咳が代表的な症状です。犬は人と同じような乾いた咳をすることが多いです。猫の咳は少し違い、吐こうとしているようなしぐさに見えたり、実際に嘔吐することもあります。(咳かどうか判断が難しい場合は動画を撮影してお持ちください。)

【診断】

レントゲン検査によって肺・気管支の状態を確認します。ただし、気管支炎の所見はレントゲンでははっきりしないこともあるため、咳の原因となる他の疾患がないことを確認してから、試験的に薬を使用して症状が改善するかどうかで診断されることもあります(診断的治療)。

【治療】

・内服薬

症状に応じてステロイド剤、気管支拡張薬、去痰薬などを使用します。一部抗生物質が有効なこともあります。

・吸入治療

内服ステロイドを減らすため、または治療の補助として吸入治療が選択される場合もあります。

・再生医療

当院は動物再生医療技術研究組合と提携しており、幹細胞を用いた再生医療を提供できます。猫の喘息は適応疾患とされています。

気管虚脱

気管の軟骨が変性して柔らかくなってしまうことで、気管がつぶれて呼吸がしにくくなる病気です。品種による遺伝性があり、特にポメラニアンなどの小型犬によく見られます。

【症状】

初期には乾いた咳、進行するとガーガーというアヒルの鳴くような音の咳をすることがあります。

【診断】

レントゲン検査によります。基本的に空気を吸ったときと吐いたときの2枚を撮影し、気管の太さの変化を検出します。状況によって追加撮影が必要になる場合もあります。

【治療】

遺伝的な要素が大きく根治は難しい病気です。咳止め、抗炎症薬、気管支拡張薬、去痰薬などの薬を使用して症状を抑えていきます。軟骨の変性を遅らせるための治療が行われることもありますが、有効性について十分な科学的証拠はありません。飼主様と相談しながら適用を決定します。

【予防】

首に刺激を与えないように注意します。首輪を使用している場合はハーネスなど負担のかからないものに切り替えます。急激な気温の変化や、粉塵や煙の吸入など気道の刺激になるようなものをさけます。夏場は体温が上がり過ぎないよう注意します。肥満している場合はダイエットも必要です。

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