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ヨークシャーテリアに好発!蛋白漏出性腸症とは?
蛋白漏出性腸症とは?
血中の蛋白質が腸粘膜から腸管腔へ異常に漏出することで起こる症候群で、軟便や下痢が続き、体重減少や腹水、胸水、浮腫などの症状が出ます。
好発としては、ヨークシャー・テリア、 ウイートン・テリア, ルーデンフンド・バセンジーなどが挙げられます。なお、猫では稀な病気です。
蛋白漏出性腸症の原因
腸リンパ管拡張症、食物アレルギー、重度炎症性腸疾患、重度感染性腸疾患、リンパ腫などの疾患により生じることが多いです。
その中でも腸リンパ管拡張症により発生することが特に多いとされています。
蛋白漏出性腸症の診断
小腸の肉眼、病理検査(これが一番重要!)
血液検査:リンパ球減少、低タンパク、低アルブミン、低コレステロールなどの確認
超音波検査:腹水の確認、小腸粘膜のストリエーションサインの確認
その他、食事由来や腎臓病など他の低蛋白になり得る原因の除外が必要となります。
蛋白漏出性腸症の治療
- 原因疾患の治療
- 食事療法:消化しやすく、低脂肪なフードに変える。また、腹水を出しにくくするため、塩分(Na)の控えめなフードを心掛ける
- 薬物療法:腸炎およびリンパ管の流れの改善のためにステロイドを用いる
獣医師より
蛋白漏出性腸症は原因疾患への治療や食事の選択をしっかりと行うことで十分コントロールできる病気です。
しかし、無治療で放置すると、腹水による脱水や他臓器への負荷、低蛋白による血栓などにより命に関わることもあります。
立石動物病院では、このような腸内の検査が必要な場合は、最小限の負担で肉眼で体内の様子を診ることが出来る内視鏡検査をオススメしております。
当院では内視鏡を得意とする獣医師も勤務しております。何かあれば、是非ご相談下さい。